Liuliqiao office

●ハイ•スピード
現在北京では一度に多くの建物が破壊され、また同時に建設されている。本プロジェクトは私達が2003年に借りて改築した一階建ての小さな事務所である。2005年にはオリンピックの国立バスケットボールスタジアムの建設がそばで実施されたために、この事務所はすでに他の周囲の建物と一緒に取り壊されてしまった。
ここ北京では破壊と設計のサイクルがとても速く起きていく。 このプロジェクトは、施工業者を決めて建設が始まり竣工するまで、全ての施工工程に3ヶ月かかった。行政機関がこの地域を取りこわすと決めて、ある日建物に「取り壊し」という印がされてから、やはり3ヶ月後に建物は取り壊されてしまった。このような建物のハイ•スピードな新陳代謝こそが現在北京で起きていることであり、それはこれからも続いて行くのだろう。

●インテリア
改修対象は北京の幹線道路の一つ裏の路地にある中庭に面した平屋である。この二スパン分の長屋式建築は約7m角の正方形平面をしている。天井の高い空間の中に、木枠を立ててその中に、L字型をした複数の本棚を重ねることで、本棚全体の密度を調節する事ができる。本棚の木枠は折れ曲がった平面配置をしており、四角い内部空間は柔らかく3つに分割されている。また、それぞれの本棚の両側はふさがれておらず、本棚に何も置かれていないときは透明な間仕切りのようであり、本棚に物が置かれるにつれて不透明度が増していくようになっている。

●リノベーション
都市開発が本格化する前の1980-90年代に建てられた「新しい」建築は当時の施工技術が悪く、現在急速に老朽化している。20年前に建てられた建物でさえも何十年も前からそこにあるかのように見える。今の北京には多くの新しい建築があるが、同時にあまりに多くの新しいのに古く見えてしまう建築もある。北京の建築家は近い将来より多くの改築プロジェクトを手がけることになるだろう。

 


プロジェクト名:
六里橋のオフィス
設計:
BMA北京松原弘典建築設計咨詢有限公司
設計担当:
松原弘典
所在地:
北京市丰台区西局
延床面積:
44平米
設計時間:
2002年12月-2003年1月
施工時間:
2003年2月-2003年4月
施工:
李启云
撮影:曹揚