Liuliqiao office

●中国の職人技を自由に組み合わせた飲食空間

敷地は北京の第三環状線東のすぐ外の住宅地に位置する、古い建物を改造した日本料理店の設計です。

慢走バー(BMA設計、2005年)の移転に伴って、BMAが再度設計を担当しました。プロジェクトは2011年4月に、施主が約380平米の平屋建物を借り上げて既存の中華レストランのインテリアを撤去するところから始まりました。既存建築の構造を露出させ、設備の状況を確認した上で、修復,施工しながら設計を進め、同年9月に竣工しました。

施主の「日本酒文化を中国に伝えたい」という想いを尊重し、酒瓶を設計の主要なモチーフにしました。メインホールには酒瓶を使ったシャンデリアを、各個室には酒瓶を展示する棚を設置しました。

建物外観には木製のルーバーを設置し、ルーバー間の密度を調整することで、内部空間は適度に外部からの視線を仕切りつつ、外部には中のにぎわいが外に滲み出るようにしてあります。

内部空間は奥に深いので、どのように内部に客を引きこむかがポイントでした。このために建物平面の中央の部屋の一つの屋根を撤去し外部空間としての中庭を作りました。中庭には窓を開け、メインホールから庭が見えるようにしてあります。また、メインホールから奥に延びる廊下には、薄い鉄板に錆を付けアーチ状に架け、メインホールからの視線を引きつけるようにしました。

メインホールのカウンタートップは、改修前の中華料理屋に残っていた中国の古典家具をパッチワーク状に並べ、古いものを現代的に使い直しています。照明は、エントランス周りには酒桝を使った床置き特殊照明を、個室には中国の提灯工場に作ってもらった雲型照明を設置してあります。

中国の職人技術をさまざまに組みあわせたレストラン空間です。

 


プロジェクト名:
Sake MANZO
設計:
BMA北京松原弘典建築設計咨詢有限公司
設計担当:
松原弘典、山口一紀
所在地:北京市朝阳区(Tel:010-6436-1608)
延床面積:382平米
設計時間:2011年4月-8月
竣工:2011年5月-9月
施工:李啓雲
施主:北京以琳創意商貿有限会社
撮影:広松美佐江